この記事では、LedgerデバイスとMonero GUIを使用して最初のMonero (XMR) アカウントを作成する方法についてご説明します。
Ledger Moneroアプリは、Moneroコミュニティと共同で開発されています。Monero GUIはMoneroコミュニティによって開発、サポートされています。
Ledger LiveでMoneroアカウントを作成できますか?
- いいえ。残念ながらLedger Liveは今のところ、Moneroアカウントの作成に対応していません。
- その代わり、LedgerデバイスとMonero GUIを使って、安全にLedger Moneroアカウントを作成することができます。詳しくは以下をご覧ください。
事前準備
- デバイスでLedger Liveをセットアップする。
- Ledger Nano S / Nano S Plus / Nano Xの ファームウェアをアップデートする。
Moneroのプライバシー
Moneroは、2つの秘密鍵を使用してトランザクションのアドレスと数量を秘匿します。
- 秘密のView key (閲覧用の鍵)は、それが属するアカウントのトランザクションを閲覧する目的にのみ使用できます。
- 秘密のSpend key (送金用の鍵)は、それが属するアカウント内のXMRを使用する際に必要となります。この鍵は、Ledgerデバイス上に保持されます。
手順
- Ledger LiveでMy Ledgerを開く。
- Ledgerデバイスを接続して、ロックを解除する。
- 必要に応じて、デバイスでMy Ledgerを許可する。
- アプリカタログでMoneroを検索する。
- アプリのインストールボタンをクリックする。
- インストール画面が表示される。
- デバイスにProcessing...と表示される。
- アプリのインストールを確認する。
アプリがデバイスに正常にインストールされたら、Ledger Liveを必ず閉じてください。
- 使用するプラットフォーム用のMonero GUIをダウンロードする。
- ダウンロードしたパッケージを解凍する。
- monero-gui-v0.xxフォルダを開く。
- (オプション)monero-wallet-guiファイルをアプリケーションフォルダに移動する。
- monero-wallet-guiを開いてMoneroウォレットを起動する。
Windowsの場合:「Allow access」をクリックして、 Moneroウォレットがファイアウォールによってブロックされないようにする。
- 言語を選択する。
- Ledgerデバイスのロックを解除し、Moneroアプリを開く。
-
モードを選択:
- シンプルモード:このGUIウォレットはシンプルなインターフェースを備えており、リモートノードに自動的に接続します。このモードでは、ブロックチェーンを同期する必要がないため、ウォレットをすぐに使用できます。ただし、リモートノードがIPアドレスを参照し、トランザクションにIPアドレスを紐付けることが可能なため、プライバシーの面では劣ります。リモートノードを使用しても、ネットワークのセキュリティと分散化には貢献しません。
- シンプルモード(bootstrap):ウォレットは、バックグラウンドで独自のローカルノードを同期しながら、リモートノードに自動的に接続します。完全に同期されると、独自のノードに切り替わります。これにより、ウォレットをすぐに使用しつつ、最終的には独自のノードを使用することができます(この方法は、プライバシーの面で最適であり、ネットワークのセキュリティと分散化にも貢献します)。また、このモードはインターフェイスもシンプルです。これがデフォルトのモードであり、デベロッパーも新規ユーザーにこのモードを推奨しています。
- アドバンスモード:ブロックチェーン全体をダウンロードして検証します。最適なレベルのプライバシーが提供され、同時にMoneroネットワークのセキュリティにも貢献します。これには90GB以上のディスク容量が必要であり、また、初めての同期には数日かかる場合があります。初めてのブロックチェーン同期が完了するまでは、ウォレットは正しく機能しません。
- Moneroウォレットで「Create a new wallet from hardware」をクリックする。
- ウォレット名を入力し、「Create a new wallet from device」が選択されていることを確認してから、「Choose your hardware device」ドロップダウンメニューで「Ledger」を選択する。
-
Ledgerデバイス上で、コンピューターに秘密鍵をエクスポートするかどうかを選択する。
- 「Approving view key export」を選択すると、コンピューターがトランザクションを識別できるようになります。ただし、コンピューターが乗っ取られたりした場合、トランザクションのプライバシーが危険にさらされる可能性があります。
- 「Rejecting view key export」を選択すると、閲覧用の鍵はLedgerデバイス上に保持されるため、プライバシーの保護には最適です。ただし、トランザクションの識別にはさらに時間がかかります。
デバイスのボタンを2回押してから、アドレスが生成されるまで待つ必要がある場合があります。
- オプションのパスワードを入力して確認する。このパスワードは、Ledger Moneroウォレットのリカバリーには必要ありません。次のページに進んでください。
- アドバンスモードを選択した場合は、(リモート)ノードの設定を行うことができます。最後のページでは、ウォレットを開く前に設定の概要を確認できます。
Moneroウォレットを起動する前に、Ledgerデバイスのロックを解除してMoneroアプリを開く。
- 「受け取る」タブを開く。ここには、プライマリアドレスと生成されたサブアドレスが表示されます。
- 最適なレベルのセキュリティを利用できるよう、プライマリアドレスを選択する。
-
受け取り方法を選ぶ:
- アドレスを共有する:クリップボードのアイコンをクリックして、アドレスをコピーする。次に、貼り付けたアドレスが、デバイス上でスクロール表示されているアドレスと一致していることを確認した上で、送信者と共有する。
- 支払い要求を送る:「Advanced options」で支払いを要求する数量を入力し、任意で追跡を有効にする。支払い要求のQRコードを右クリックして保存し、共有する。
Moneroウォレットを起動する前に、Ledgerデバイスのロックを解除してMoneroアプリを開く。
- 「送る」タブを開く。
- 送付する数量を入力し、トランザクションの優先度を選択する。優先度が高いほど、ネットワーク手数料も高くなります。
- 送り先のアドレスを入力する。取引所に送る場合、オプションの支払いIDが必要になる場合があります。
- 自分だけに表示される説明を任意で入力する。
- 「送る」をクリックする。トランザクションが作成され、確認のためにLedgerデバイスに送信されるまで待つ。
- デバイスで、すべてのトランザクションの詳細を確認する。
- 「Accept fee」を確認して、デバイスに表示されている手数料を承認する。
- 右ボタンを複数回押して、Amount (数量)とDestination (送付先)アドレスを確認する。すべてが正しければ、「Accept TX」を選択してトランザクションを確定する。処理を取り消す場合は「Reject TX」を選択する。
- 最後に、Moneroウォレットでトランザクションの概要を確認し、「OK」をクリックして送信する。
Ledgerデバイスの24単語のリカバリーフレーズは、Moneroを含む暗号資産の秘密鍵のバックアップです。24単語のリカバリーフレーズは、どのLedgerハードウェアウォレットでも復元でき、Moneroアプリをインストールしてコインを管理することができます。
ハードウェアウォレットにアクセスできない状態で、Monero資産に緊急にアクセスする必要がある場合、Electrumシード形式の25個のリカバリー単語を使用することで、Moneroソフトウェアウォレットとしてウォレットを復元することが可能です。24単語のリカバリーシードを、25単語のElectrumリカバリーシードに変換する手順については、こちらを参照してください。
次のステップ
お困りですか?
- ウォレットに付属のMonero-GUI-guideを読み、Moneroウェブサイトを確認してください。
- トラブルシューティングなどについては、MoneroコミュニティのRedditにお問い合わせください。
- バグや提案については、GitHubのMonero開発者に報告してください。
MoneroアカウントをLedger Liveに追加することはできません。